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大川小学校児童津波被害国賠訴訟を支援する会です。

7月19日午後1時30分、仙台高等裁判所で、控訴審の第4回口頭弁論が開かれました。

以下、当日の法廷と進行協議の内容を報告します。

浸水域指定がなくても、大川小以外はすべて避難

私たち原告は、事前に、市内21の小学校と大川中の計22校について、震災前の危機管理マニュアルの内容や震災時の避難行動をまとめた準備書面を提出し、「ハザードマップで浸水域とされていなかった、大川小より上流の学校を含む22の小学校は、いずれも津波を想定した事前防災対策を取っていた。実際にも、これら学校は大川小以外すべて、大津波警報発令により津波到来の可能性を予見し、危機管理マニュアルに従って高台への避難を決定し、実施した」と指摘しました。つまり、大川小学校だけが、事前のマニュアルでの対策を徹底せず、かつ大津波警報にもかかわらず適切な避難をしなかった事実を指摘したのです。

他方、市・県側は準備書面で、「当時の科学的知見に基づき策定されたハザードマップでは大川小は津波浸水域外となっており、震災の被害は専門的な知識を持っていても想定できなかった」と主張しました。裁判所も求めた、ハザードマップで浸水域外であった学校も、実際にはすべて適切に避難した事実には、一切触れていません。

証人5名を申請

今後の証人として当時の大川小校長、唯一生還した男性教務主任、大川中学校元校長、石巻市教育委員会の防災担当者2名の計5人を申請し、震災前の防災対策の体制とその実施内容を詳しく明らかにすることを求めました。生存教員について、被告側は書面尋問を提案していましたが、書面のみでは、内容の信憑性が疑われ、事実が歪められる可能性が高いため、あくまで法廷での尋問を求めました。

相手側は、裁判所からこの日までに証人申請するよう求められていたにもかかわらず、結局提出せず、次回までに原告側が提出した5人の証人について、尋問の必要性について回答するようと求められました。

進行協議:現地訪問が決定

公判後の非公開の進行協議では、まず裁判所が相手被告側に「津波避難計画」は本当にあったのかと質問したのに対して、相手側は「調べて回答する」と曖昧な答えを行いました。

この後、現地訪問について協議し、裁判所は、裏山避難ルートは一審ですでに見ているので改めて見る予定はないとし、事前の避難場所指定に関連する三角地帯、千葉自動車、バットの森などがある釜谷トンネル方面を見る意向を表明し、事前の防災体制に関心があることを明確に示しました。

最後に被告代理人から「本件の論点は大川小校庭まで津波が到来することが予見できたか、マニュアル改定の責任の有無だ」と述べたのに対して、こちらからは、「そういう認識自体が間違っている。組織としての過失があったというのが当方の主張であり、論点である」と反論しました。

裁判所の訴訟進行は、かなりスピード感があり、意欲は高く、一部で危惧されていたような和解に持ち込む気配はまったく感じられませんでした。

今後の公判日程

今後の予定は、以下のように決まりました。

第5回公判:10月12日午後2時〜5時

第6回公判:11月14日午後1時半〜4時半

実地検証:10月4日午後1時半〜

 

進行協議の後、弁護士会館で記者会見を行い、メディアの皆さんとの活発な質疑が行われました。

次回公判は、9月14日午後1時半から予定されています。可能な方は、ぜひ傍聴に来ていただくようお願いします。

引き続き皆さまのご支援をよろしくお願いします。

(只野英昭)

大川小学校児童津波被害国賠訴訟を支援する会

吉岡和弘法律事務所 内

〒980-0812
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TEL 022-214-0550

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